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【宮家邦彦のWorld Watch】トランプ氏は「選挙モード」のままだ オバマケア廃止法案撤回を教訓に「統治」を始めるのか

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【宮家邦彦のWorld Watch】
トランプ氏は「選挙モード」のままだ オバマケア廃止法案撤回を教訓に「統治」を始めるのか

トランプ米大統領の本質が見えてきた?=24日、米ワシントンのホワイトハウス(ロイター)  トランプ米大統領の本質が見えてきた?=24日、米ワシントンのホワイトハウス(ロイター) 

 この原稿もワシントン発帰国便の機中で書いている。昨年末以来、米国出張は既に3度目。日本国際問題研究所と米シンクタンク共催の「日米安保セミナー」に参加したが、ようやく現地の状況が見えてきた気がする。従来の筆者の見立てはどこが正しく、何が誤りだったのか。今回も正直かつ率直に書こう。

 まずは過去数カ月間、新政権について筆者が論じてきた内容を批判的に検証する。

 ●トランプ外交チームは3グループに分かれ迷走する

 以前は側近・軍人・共和党専門家の主導権争いを想定したが、現実は側近グループ、特にバノン首席戦略官の圧勝だ。軍人たちは優秀だが基本戦略をつくる力量がない。各省幹部の議会承認が遅れ、実務と経緯を知る共和党系専門家は今も「蚊帳の外」だ。

 ●新政権は急進強硬派的外交を進める可能性がある

 確かに側近の一部は急進強硬だが、彼らの考え方は予想以上に戦略的かつ選択的だ。対露関係が混乱する対欧州外交などと異なり、対アジア政策にブレは少ない。台湾総統との電話対話も、「一つの中国」見直し発言も、周到な計算に基づく布石なのだろう。

 ●トランプ政権の本質は「経済ナショナリズム」である

 この点は今も変わっていない。経済ナショナリズムは、対外的に従来型貿易政策転換を、国内的にはトランプ候補を支持した白人労働者層重視を志向する。トランプ政権の最大の目的は次回大統領選での「トランプ再選」、それ以上でも以下でもないのだ。

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