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【正論】宇宙は生命に満ち溢れているか 地球型惑星は発見されたが… 千葉工業大学惑星探査研究センター所長・松井孝典

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【正論】
宇宙は生命に満ち溢れているか 地球型惑星は発見されたが… 千葉工業大学惑星探査研究センター所長・松井孝典

松井孝典氏(伴龍二撮影)  松井孝典氏(伴龍二撮影) 

 ≪文明の中に生きる孤独な存在≫

 文明の持続的発展を考えるためには、地球システムの操縦法を知る必要がある。宇宙の成り立ちと仕組みを知らなければならない。それが科学技術文明を切り開いた理由ともいえる。アストロバイオロジーを統合的な学問として位置づけるならば、21世紀の学問と言えるかもしれない。むしろそのような学問に育てていく必要があるだろう。

 文明の未来に関する議論といっても、単に生き延びるためや、右肩上がりの経済を達成することがゴールであるかのような議論が、昨今かまびすしい。それを卒業する時期にきているのではないだろうか。われわれは何のために、このような生き方(文明)を選択したのか考えなくてはならない。

 生き延びるという意味では、狩猟採集(生物圏に閉じる生き方)のほうがはるかに優れている。ホモ属のなかで唯一、外界を脳の中に投影して判断し、抽象的に思考する能力を獲得したのがホモ・サピエンス、つまりわれわれだ。

 であるがゆえに、文明という生き方(地球システムの中に人間という構成要素を作る生き方)を始めた。そのような人類は他にいない。われわれは孤独なのだ。このことの意味をよくよく考えてみなければならない。(千葉工業大学惑星探査研究センター所長・松井孝典 まついたかふみ)

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