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【正論】聖徳太子を「厩戸王」とし、「脱亜入欧」を貶める 「不都合」な史実の抹消狙う左翼に警戒を 東京大学名誉教授・平川祐弘

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【正論】
聖徳太子を「厩戸王」とし、「脱亜入欧」を貶める 「不都合」な史実の抹消狙う左翼に警戒を 東京大学名誉教授・平川祐弘

比較文化史家で東京大学名誉教授の平川祐弘氏  比較文化史家で東京大学名誉教授の平川祐弘氏 

 支配原理でなく「寛容」をまず説く、このような国家基本法の第一条は珍しい。今度、日本が自前の憲法を制定する際は、前文に「和ヲ以テ貴シトナス」と宣(の)べるが良くはないか。わが国最初の成文法の最初の言葉が「以和為貴」だが、和とは平和の和、格差の少ない和諧社会の和、諸国民の和合の和、英語のharmonyとも解釈し得る。日本発の世界に誇り得る憲法理念ではあるまいか。

 ≪独立自尊を主張した福沢諭吉≫

 ところで聖徳太子と福沢諭吉は、日本史上二つの大きなターニング・ポイントに関係する。第一回は日本が目を中国に向けたとき、聖徳太子がその主導者として朝鮮半島から大陸文化をとりいれ、古代日本の文化政策を推進した。第二回は Japan’s turn to the West 、日本が目を西洋に転じたときで、福沢はその主導者として西洋化路線を推進した。

 明治維新を境に日本は第一外国語を漢文から英語に切り替えた。19世紀の世界で影響力のある大国は英国で、文明社会に通用する言葉は英語と認識したからだが、日本の英学の父・福沢は漢籍に通じていたくせに、漢学者を「其功能は飯を喰ふ字引に異ならず。国のためには無用の長物、経済を妨る食客と云ふて可なり」(学問のすゝめ)と笑い物にした。

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