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【主張】米の通商政策 貿易戦争を仕掛けるのか

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【主張】
米の通商政策 貿易戦争を仕掛けるのか

 「米国第一」のためならば、貿易戦争も辞さないということか。米通商代表部(USTR)が議会に提出した通商政策の報告書は、他国に対する問答無用の恫喝(どうかつ)だと断ぜざるを得ない。

 通商問題の解決手段として、世界貿易機関(WTO)の判断より国内法を優先するという。貿易相手国に一方的な制裁を科す通商法301条の発動も検討する。

 トランプ大統領の保護主義志向を色濃く反映した方針であり、容認できるものではない。早急に撤回するよう求めたい。

 米国の都合を強引に押し通そうとする手法は、WTOが築いてきた世界の貿易秩序を崩す危うさをはらむ。米国に対する他国の報復を誘発して泥沼の貿易戦争に陥れば、世界の貿易は停滞しよう。

 それは米国のためにもならないはずだ。トランプ氏はこうした懸念に耳を傾けるべきである。

 トランプ政権は、貿易赤字を解消するため、輸入品に税を課す国境調整などを検討している。これらはWTO協定に違反する可能性が高い。そのため早々とWTOに従わない可能性に言及したのだとすれば、あまりに身勝手だ。

 WTOは1995年に設立された。貿易紛争が生じればルールに基づく手続きで処理される。敗訴すれば違反行為をやめなければならず、これを受け入れない国への対抗措置も規定されている。

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