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【産経抄】家出のすすめ 2月20日

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【産経抄】
家出のすすめ 2月20日

 ロードムービーと呼ばれる映画のジャンルがある。主人公が旅の途中で遭遇したさまざまな出来事を描いていくものだ。青森県鶴田町の道の駅で先週末、地元の警察に逮捕された18歳の少年は、旅の途中でどんな人たちと出会い、何を思ってきたのだろう。

 ▼少年は昨年9月上旬に、横浜市の自宅を家出した。12月中旬ごろには、大阪府守口市の飲食店の駐輪場から、ロードバイクを盗み出している。その自転車で、青森県まで約900キロを約2カ月かけて走行していた。逮捕された時は、所持金はわずか数円、3日間何も食べていなかった。真冬の東北地方で、野宿を続けていたという。よく行き倒れなかったものだ。

 ▼「わたしは、同世代のすべての若者はすべからく一度は家出をすべし、と考えています」。かつて劇作家の寺山修司は、「家出のすすめ」を唱えて物議を醸した。半世紀以上も前の話だから、少年は知るまい。影響を受けて家出してきた少年少女が、次々に寺山を頼ってきたという。

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