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【正論】日米関係を楽観するのは早い 世界的広がりに目配りした外交戦略必要 杏林大学名誉教授・田久保忠衛

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【正論】
日米関係を楽観するのは早い 世界的広がりに目配りした外交戦略必要 杏林大学名誉教授・田久保忠衛

杏林大学名誉教授・田久保忠衛氏 杏林大学名誉教授・田久保忠衛氏

 トランプ米大統領がホワイトハウスでの正式首脳会談を予定より短時間で切り上げ、昼食会で歓迎。「とても気が合う」と安倍晋三首相との蜜月ぶりをアピールした。大統領は「車寄せで握手するつもりだったが、思わずハグ(抱擁)してしまうほどの親しみを感じている」と語った。トランプ氏は潔癖症で知られ、握手は珍しいが、会談前の写真撮影の際には19秒間にわたって固い握手をかわした-といった驚くべき細かいニュースも微笑(ほほえ)ましく読んだ。

≪稀にみる成果を上げた会談≫

 最高指導者間の個人的信頼関係が強まったことに疑いの余地はない。自由で公正な貿易ルールの構築や、双方に恩恵をもたらす経済協力が確認され、安全保障面でも2月3、4日にマティス国防長官が来日した際の合意が確認された。日本にとって最も重要な同盟国である米国との外交は当面稀(まれ)にみる成果を上げたと評価する。

 しかし、国際的に複雑性を秘めた日米関係には2国間の外交戦術ではなくて、世界的広がりに目配りした外交戦略が必要となってきたとの認識がいると思う。

 世界に最大の影響力を持つ米国の指導者が自ら就任演説で「米国第一主義」を唱え、「保護主義」的政策を実行し、「孤立主義」的傾向に陥りかねない疑問が抱かれているときに行われた第1回日米首脳会談ほど、重要な意味を持つ会談はあるだろうか。

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