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【正論】年頭にあたり 日本版〈国境の壁建設〉…国家の安泰図る仕事を提案する 大阪大学名誉教授・加地伸行

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【正論】
年頭にあたり 日本版〈国境の壁建設〉…国家の安泰図る仕事を提案する 大阪大学名誉教授・加地伸行

大阪大学名誉教授・加地伸行氏 大阪大学名誉教授・加地伸行氏

 年頭とあれば、本来、10年先、20年先の大計を論ずるべきであろうが、老人の悲しさ、さしあたりの計に限らせていただきたい。

≪「国境の壁」は絶好の職場?≫

 まずは1月20日に就任するトランプ次期アメリカ大統領の見識の研究が第一と考える。

 しかし、多くのメディアには〈トランプ氏の見識〉という観点はなく、彼を嘲笑でしか見ていない。たとえば彼はこう発言した。メキシコとの国境に壁を作り不法入国を防ぐ、と。世界は、いや正確に言えば世界のメディアはこれを嗤(わら)った。ばかばかしいと。あるいは不法入国への単純な対応策と侮蔑した。

 しかし老生は、政治家としての凄味(すごみ)を感じた。表向きはメキシコからの不法入国対策であるが、同時に壮大な失業対策となっているではないか。おそらく10年は続く社会福祉的公共事業である。しかも「壁」という語に意味がある。

 高度な技術は不要ということ。地上100メートルもの高層ビル建築となれば、高度の技術、多様な材料、複雑な管理などが必要だが、国境の壁なら、ほとんど鉄筋とセメントと砂とで作れる。技術も単純で、素人でも参加できよう。

 ここである、肝(きも)は。これという技能・技術のない若者たちにとって、絶好の職場ではないか。

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