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【正論】教員の“ブラック”労働現場が改善されなければPISAの成績維持は難しい 同志社大学教授・三木光範

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【正論】
教員の“ブラック”労働現場が改善されなければPISAの成績維持は難しい 同志社大学教授・三木光範

三木光範・同志社大学教授 三木光範・同志社大学教授

 15歳を対象に読解力、数学的リテラシー(以下数学力)、科学的リテラシー(科学力)の3分野について、国際的な学習到達度を調査する「PISA(ピザ)2015」の結果が最近発表された。

 この調査はOECD(経済協力開発機構)が3年おきに実施し、今回は72カ国・地域が参加。抽出調査で日本は198校、約6600人が参加し、科学力は2位(前回4位)、数学力5位(7位)、読解力は8位(4位)だった。

 ≪生きてゆくための読解力≫

 PISAは、単に生徒が知識を再生できるかだけではなく、新たな状況での推測や知識の活用にまで及び、生徒の学力を包括的に調査する上で高い信頼性を持つ。

 科学力では、たとえば、地球全体でのCO2排出量と地球の平均気温の変化のグラフから、地球温暖化の原因がCO2排出量なのかどうかを推測する問題がある。数学力では、代数的表現や方程式、変化と関係、データのばらつきや確率の問題など、かなりの思考力が必要である。

 日本がPISAで科学力と数学力がトップクラスに上昇したことは喜ばしい。松野博一文部科学相は教職員全体による献身的で熱心な取り組みの成果だと述べた。読解力がかなり下がったことに関してはコンピューター使用型調査に対する生徒の戸惑いと、学習の基盤となる言語能力・情報活用能力の育成不足が原因だとした。

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