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【正論】碩学たちが残した「非自主性」の念、憲法改正は不可避だ 駒沢大学名誉教授・西修

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【正論】
碩学たちが残した「非自主性」の念、憲法改正は不可避だ 駒沢大学名誉教授・西修

駒沢大学名誉教授・西修氏 駒沢大学名誉教授・西修氏

 日本国憲法の成立過程については、内閣に設置された憲法調査会が約7年をかけて調査・公刊した『憲法制定の経過に関する小委員会報告書』(昭和39年7月)が参考になる。結論部分を要約すれば、以下の通り。

 「日本政府が、手足を縛られたに等しい占領下においてこの憲法が制定されたということは明らかなのであるから、それを押しつけられ、強制されたものであることも十分正当であるというべきである。ただ、いわゆる日本国民の意思も部分的に織り込まれたうえで、制定された憲法であるということも否定することはできないであろう」

 敷衍(ふえん)すれば、本質的な部分にかかわらない部面で、「部分的に」日本政府などの意思が取り入れられたというのが、正確な捉え方といえる。

≪「国民の恥辱」解消が責務≫

 ここで貴族院議員として、審議の状況を間近に見てきた2人の言述を紹介しておきたい。1人は東京帝大総長でもあった政治哲学者の南原繁氏の言葉である。「日本政府が、最後まで自主自律的に自らの責任をもって、これを決行することができなかったということをきわめて遺憾に感じ、国民の不幸、国民の恥辱とさえ私どもは感じているのであります」(昭和21年8月27日、貴族院本会議)

 いま1人は東京帝大法学部の憲法学教授で、戦後の憲法学界に多大の影響力を与えた宮澤俊義氏の発言である。

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