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【スポーツ茶論】正木利和 スタジアムの周辺で

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【スポーツ茶論】
正木利和 スタジアムの周辺で

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 そこまで四十数年、苦悩しながら生きてきた在日韓国人の思いは、20代半ばの若造の胸にもしみた。その話を拙い記事にまとめた駆け出し記者に、彼は毎年、年賀状を送ってくれるようになった。彼自身が彫った仏像の多色刷り版画で彩られているはがきは、とても美しかった。

 ある年のいま頃のこと、一枚の喪中はがきが届いてから、もう二度とその年賀状がやってくることはなくなった。「雄飛」はその人の夢のかたわれだと思っている。だから、大阪城ホールに行くと必ずそのかたわれを訪ねるのである。

 スタジアムのなかでは、きょうもまた、アスリートたちによるドラマが生まれる。けれど、その周辺にもまた、誰にも知られることのないようなささやかなドラマはころがっている。

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