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【主張】カストロ氏の死去 「革命」の美名捨て自由を

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【主張】
カストロ氏の死去 「革命」の美名捨て自由を

 キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長の死去により、「反米の旗手」などと呼ばれた経歴が改めて想起されている。

 もっとも、すでに8年前から弟のラウル氏が後継議長を務めている。死去が直ちに国内の大きな混乱につながることはないだろう。

 高齢のラウル氏も、2018年の引退を表明している。この国に必要なのは、「革命」の美名の下で続けられた独裁に別れを告げ、世代交代を含めて開かれた体制へと移行することである。

 カストロ氏は1959年のキューバ革命で親米独裁政権を倒して政権を握り、「平等で公正な社会」の実現を掲げた。だが、理想とは裏腹に強権行使や独善が横行した。政敵は容赦なく排除され、反体制派は国外に逃れた。

 米国との敵対を象徴する62年のキューバ危機では、世界が核戦争の瀬戸際に立たされた。

 昨年、54年ぶりに米国と国交を正常化したのは、経済事情が大きな要因となった選択だろう。

 カストロ政権下で経済運営に失敗し、後ろ盾だった旧ソ連は崩壊した。米国との正常化後も、親密な支援国だったベネズエラの危機がキューバに波及している。

 経済が疲弊し、国民が貧困に苦しむ中で、今後の政治体制を民主的な方向に進められるかどうか。それが窮地を乗り切るカギであり、実質的には米国との関係改善の行方に左右されるだろう。

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