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【主張】高額薬値下げ 明快なルール作りを急げ

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【主張】
高額薬値下げ 明快なルール作りを急げ

 新型がん治療薬「オプジーボ」の価格が、2年ごとの改定時期を待たずに、来年2月から50%引き下げられることが決まった。

 優れた効果はあるが、患者1人当たり年約3500万円かかる。画期的な新薬が今後も開発されると考えれば、高値のまま放置することは医療保険財政の破綻につながる。

 「緊急的な対応」としては、やむを得ない措置といえよう。

 それにしても、今回の見直しは強引さが際立つ。

 厚生労働省は現行基準にのっとり25%引き下げる考えだった。安倍晋三首相のさらなる引き下げの意向を受け、50%という引き下げ率になるよう計算し直した。オプジーボの予想販売額に、流通経費などを上乗せする方法だった。

 製薬業界から「乱暴な手法だ」と異論が出るのも無理はない。厚労省は平成30年度の次回薬価改定までに随時値下げできる新ルールを作る。もっと明快な仕組みが求められる。

 そもそも、今回の事態を招いた厚労省の責任は大きい。対象患者数の急増が分かった段階で、値下げの判断を急ぐべきだった。

 「適正価格」を弾(はじ)き出すには、製薬会社の開発費や想定患者数など具体的な算出根拠が必要だ。高額薬が相次いで登場する状況は、ある程度予見できたはずであり、制度の不備を改めてこなかった点は怠慢との批判を免れまい。

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