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【マーライオンの目】安倍晋三首相の有力な外交ツール…それは「お辞儀」

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【マーライオンの目】
安倍晋三首相の有力な外交ツール…それは「お辞儀」

 あまり評価を聞かないが、安倍晋三首相の「お辞儀」は有力な外交ツールになっていると思う。海外の重要人物の逝去時、当該国の在日本大使館の記帳所に首相は弔問に訪れるが、この際に遺影を前に最敬礼する様子が、東南アジアの現地メディアで大きく伝えられることが多い。

 タイのプミポン国王が13日に逝去し、安倍首相は翌日、東京の大使館を弔問した。15日付の英字紙バンコク・ポストは、3面上部に大きく、東京の記帳台前で首相が深々と立礼する姿をカラー写真で伝えた。国王の遺体を病院から移送する車列を写した1面の巨大な写真に次いで目立った。

 ほかの国家元首らの弔問風景は座ってペンを握る姿で写真の扱いは概して小さい。一方、撮影者の腕もあるのだろうが、安倍首相の記帳台前のお辞儀は、頭が肖像画の国王のそれより低く、閉じたまぶたから哀悼が伝わってくる。分度器で測ったら、足を起点に腰は30度、頭は70度で折れ、そろえた指は中指がズボンの縫い目に沿っている。

 シンガポール初代首相、リー・クアンユー氏の死去時も、安倍首相の記帳の様子は大きな写真で現地に紹介されていた。敬愛した指導者に向けられた日本の首相の礼節は、長幼の序などを分かち合う同じアジアの友人たちには響きやすいのだろう。(吉村英輝)

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