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【主張】日銀の総括検証 脱デフレへの転換点に 政府と一体で改革加速せよ

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【主張】
日銀の総括検証 脱デフレへの転換点に 政府と一体で改革加速せよ

 問題は、マイナス金利政策にどれだけの効果が期待できるかだ。総括検証は2月の政策導入後、長短金利を大きく押し下げる効果があったと指摘した。

 だが、一段の金利低下が進む中でも、企業の資金需要は乏しく融資増は限定的だ。投資や消費を活性化する効果が期待ほど高まらない一方で、金融機関の収益圧迫や年金、保険の運用難などの副作用が指摘されてきた。利回り低下が企業の退職給付会計を圧迫する実害も出ている。

 副作用は、日銀も検証で認めている。長期金利を政策目標に据えたのも、これがマイナスになるなど、行き過ぎた動きに歯止めをかける意味合いだろう。

 無論、金融機関による貸し出しへの地道な経営努力が十分行われたかとの視点も必要だ。

 マイナス金利政策の結果、地方銀行などの経営が悪化すれば融資ペースは鈍化する。そうした事態を招かぬよう警戒を怠るわけにはいかないが、地域経済の活性化への金融機関の積極的な取り組みも求めたい。

 ≪潜在成長力の向上図れ≫

 21日の債券市場では10年物国債の利回りが一時、半年ぶりのプラスに転じた。まずはその動きを見極めなければならない。

 政策の透明性を高める丁寧な説明も、日銀には求めたい。

 新たな政策を打ち出す際にサプライズの演出に固執し、「黒田バズーカ」とも称されてきた。唐突な政策決定を繰り返せば、金融政策決定会合のたびに市場が追加緩和を催促する関係を招く。

 マイナス金利政策の決定時、直前まで黒田総裁は否定的だった。金融機関がその後、日銀不信を強めた点と無縁ではあるまい。

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