産経ニュース

【主張】相模原大量殺人 措置入院の徹底的検証を

ニュース コラム

記事詳細

更新

【主張】
相模原大量殺人 措置入院の徹底的検証を

 戦後最悪の大量殺人である。相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で未明、元職員の男が次々と入所者をナイフなどで襲い、40人以上を殺傷した。

 就寝中の被害者らはほとんどが無抵抗のまま首などを刺され、傷の多くは骨に達していた。悲惨で痛ましく、卑劣極まりない犯行である。

 神奈川県警に逮捕された男は、「障害者なんていなくなってしまえ」などと供述しているという。男は今年2月にも施設の関係者に「障害者を殺す」と発言し、同県警津久井署が事情聴取した。

 同じ2月には、同趣旨で犯行を予告する手紙を衆院議長公邸に持参した。今回の凶行の手口は手紙の内容に沿っていた。この後、男は「他害の恐れがある」として精神保健福祉法に基づく措置入院となり、3月に退院していた。

 措置入院の解除、退院は指定医が判定し、自治体の判断を仰ぐ。大量殺人を予告し、警察の聴取を受けた男が、措置入院を経て強い犯意を持続させ、実行に及んだのだ。措置入院の期間や解除の判断は妥当だったか。警察や「やまゆり園」は解除や退院後の男の動向について情報を得ていたのか。

 措置入院の経緯とあり方を徹底的に検証しなければ、再発防止の教訓とすることはできない。

 平成13年、大阪教育大学付属池田小学校に男が押し入り、次々と包丁で切りつけ、児童8人を殺害した。男は犯行の2年前にも傷害容疑で逮捕されたが、「精神安定剤依存症」の診断で処分保留となり、措置入院となっていた。この事件でも措置入院は、凶悪な犯行を防ぐことができなかった。

続きを読む

「ニュース」のランキング