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【話の肖像画】タレント・萩本欽一(4)タブー破り、新たな潮流作る

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【話の肖像画】
タレント・萩本欽一(4)タブー破り、新たな潮流作る

 〈昭和41年に結成したコンビ「コント55号」はデビュー当初、舞台で腕を磨いた〉

 過去にテレビCMで19回もNGを出した経験があった僕は、テレビには自分は向かないと思っていたの。舞台で一生懸命やろうと考えていたんです。テレビカメラで撮られて、ありがたいと思うのも、自分の敗北を認めたようで嫌だった。

 〈ところが、NET(現テレビ朝日)系演芸番組「大正テレビ寄席」への出演依頼が舞い込んだ。当時のテレビ業界の常識はテレビカメラに収まるようにマイク1本の周囲2メートル四方を離れないことだった〉

 「コント55号」の動き回る芸はマイクの前にいたらできない。僕は「2メートル四方の中に入らずに、舞台の端から端まで使ってやるつもり。二郎さんはお好きに」と言った。本番が始まると二郎さんもマイクの前にはいませんでした。型破りのコントは大ウケ。心地良かったなあ。テレビ局のディレクターにも認められた。常識にとらわれなかったのが奏功しました。

 〈43年にスタートしたバラエティー番組「お昼のゴールデンショー」(フジテレビ系)へのレギュラー出演も決まった〉

 二郎さんと僕は正反対のタイプ。「お昼の-」のエンディングでみんなが並んでさよならをやるんだけど、二郎さんは最前列で笑いをとる。そういうのが僕は苦手。二郎さんがやっているからいいやと思って、いつも最後尾で手を振っていたの。ほとんど僕の姿なんて見えなかったはず。でも、女性ファンから「いつも後ろで手を振るあなたが好きです」という内容の手紙をもらいました。ダメのままでいい。そんないい言葉をもらったような気がしました。その言葉がずっと生かされていくんです。

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