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【ん!?】「いってらっしゃい」は保護者の責任放棄?

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【ん!?】
「いってらっしゃい」は保護者の責任放棄?

 「いってらっしゃい、おかえりなさいが成立するのは社会が安全だからです」と聞いてハッとした。国や地域によっては、送迎しないことが保護者の責任放棄とみなされる可能性もある、という。たしかに。毎朝、小学生の長男を見送るときは「遅刻するなよ」「友達と仲良くしろよ」と思うぐらいで、犯罪に巻き込まれたりするかも…とはあまり考えない。心配するとしてもせいぜい「車に気をつけてな」ぐらいか。

 「子供の安全をどうやって守るか」を考えようという地域団体主催の講習に参加してきた。意識していなかったけれど、「いってらっしゃい」と「おかえりなさい」の間、おもに子供たちの安全を守っているのは学校であり警察などの行政機関である。それに加えて、地域住民として私たちにも担える役割があるよ、という話だった。

 いろいろ教えてくれたのは、「うさぎママのパトロール教室」を主宰する武田信彦さん。国際的な犯罪防止NPOなどで経験を積み、フリーの安全インストラクターとして活動している。子供に教える自衛策として「どんな誘いも『できません!』と同じセリフで断ればいい」とか、死角に意識を向けるための習慣づくりとか、とても有意義な時間だったが、とくに印象深かったのは、地域の安全に対してどういう意識を持てばいいのかという話。

 防犯という言葉が一般的だけれど、犯罪を防ごうと思うと、誰かを“悪い人”と考えてしまいがち。「そうではなくて、お互いを『見守る』感覚でいたほうが、きっとうまくいきます。まずは笑顔であいさつから」と武田さん。あれですね、北風と太陽。さっそく意識改革に取り組み中。(篠原知存)

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