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【産経抄】5月22日

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【産経抄】
5月22日

 都会の人と地方の人がレストラン「日本」で同じ料理を食べた。都会の人は千円、地方の人は200円を払い、店からは「毎度どうも」と等しく感謝され…。「一票の格差」も理屈は同じと、井上ひさしさんが昔日のエッセー『清濁併呑(へいどん)』に書いていた。

 ▼この皮肉が、僚紙夕刊フジに載ったのは約40年前だった。都会の人がお人よしなのか、レストラン「日本」が鈍感なのか。3年前の参院選では最大5倍近い格差が残り、20日に成立した衆院選挙制度改革関連法も「2倍未満」への是正がやっとである。泉下の井上さんもさじを投げていよう。

 ▼鈍さにかけてはレストラン「東京」が星2つ分は上と見える。海外出張は人目をはばからぬ豪華主義、週末の遠出に使うのは乗り心地の良い公用車。客たる都民はお人よし-と、店主の舛添要一都知事は高をくくっていた節がある。

 ▼低く見られたのは都民にかぎるまい。都知事に就任する前にも、代表を務めていた政治団体の資金を私的に流用した疑いが次々と表に出ている。カネに糸目はつけずとも、カネの色には「公」と「私」の境目があることをお忘れか。

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