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【話の肖像画】下町ボブスレー推進委員会・細貝淳一(4)日本選手が乗る夢あきらめない

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【話の肖像画】
下町ボブスレー推進委員会・細貝淳一(4)日本選手が乗る夢あきらめない

 〈「下町ボブスレー」設立の背景に、ものづくりの街の厳しい現状があった〉

 東京都大田区の工場は昭和58年には9170社あって、「大田区イコールものづくりの街」としてのブランドが定着していた。高い加工技術を生かした製品が多く、日本の工業を下支えしてきた。だけど、市場がどんどん海外へ移った影響で事業者が廃業や倒産に追い込まれ、平成26年の工場数は約30年前の半分以下の約3500社にまで落ち込んだ。

 町工場で結束してこの危機から抜け出さないといけないのに、町工場同士で図面を見せ合って仕事を回した昔と違い、今は図面などの情報漏洩(ろうえい)が厳しくなり、付き合いが希薄になっていた。「下町ボブスレー」を通じて、お互いに話をして連携できる集いをつくって、大田区の町工場全体の底上げにつなげたいと思った。

 〈そりの開発は、ボブスレーに関する知識が全くないところから始まった〉

 ボブスレーのそりの開発を言い出したのは大田区産業振興協会の職員。ドイツやイタリアでは国や自動車メーカーが開発に取り組む中で、日本は誰も開発していないって言われたら「やったるわい」ってなった。それに、最終的に何でもつくっている大田区の町工場の仲間を集めれば「大丈夫だな」って思ってやろうと決めた。

 〈だが、開発着手までには時間がかかった〉

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