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【正論】「ミスター円」が語る近代資本主義の終焉 青山学院大学教授・榊原英資

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【正論】
「ミスター円」が語る近代資本主義の終焉 青山学院大学教授・榊原英資

 ≪拡大を遂げた近代資本主義≫

 近代資本主義はいわゆる「長い16世紀」(1450~1640年)あたりから始まったといえる。この期間はルネサンスと呼ばれている時期とも重なる。ギリシャ・ローマ文明を復活し、長いイスラム支配から欧米が抜け出ていったのだった。南ヨーロッパから次第に北へ、この流れは広がっていく。

 1571年のレパントの海戦はちょうど「長い16世紀」の中頃に起こった。スペイン・ヴェネツィアを中心とするカトリック教国の連合艦隊がオスマントルコの艦隊に大勝したことで、地中海はイスラムの海からキリスト教国の海へと変わっていった。

 海戦に勝利したスペインはフェリペ2世(在位1556~98年)の統治のもとで、最盛期を迎える。同2世の時代は、イギリスではエリザベス1世(同1558~1603年)の時代だった。

 しかし1588年のアルマダの海戦でフランシス・ドレークの率いるイングランド艦隊はスペインの無敵艦隊を撃破し、スペインは衰退局面に入っていった。そしてヨーロッパの覇権は、スペインからイギリスへと主導権が移った。

 イギリスはその後、1760年代に始まった産業革命を主導し、1756~63年の七年戦争に勝利。その覇権を確立した。

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