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【主張】1ミリシーベルト 呪縛解き現実的な数値を

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【主張】
1ミリシーベルト 呪縛解き現実的な数値を

 日本国内を「1ミリシーベルト」という妖怪が徘徊(はいかい)している趣である。

 福島原発事故から5年を迎えようとする中で、「年間1ミリシーベルト以下」という除染の長期目標値が、本来あるべき復興の妨げや風評被害の源になっている。

 民主党政権下で決まった追加被曝(ひばく)線量に対する数値だ。厳しければ厳しいほど安全という発想で決められたのだろうが、達成困難な数値が逆に人々を苦しめる結果を招いている。

 放射線被曝の影響が、がんを増やすという形で出現するのは100ミリシーベルト以上の場合だ。

 国際放射線防護委員会(ICRP)が提唱する、事故からの復興途上における線量抑制の目安は年間1~20ミリシーベルトとされている。

 仮に、除染の目標値が、帰還の目安でもある20ミリシーベルトに設定されていたなら、除染廃棄物の量も大幅に減っていたはずである。

 20ミリシーベルトの被曝がもたらすリスクというのも極めて低い。野菜嫌い、塩分の過剰摂取による発がんリスクは、それぞれ100ミリシーベルト、500ミリシーベルトの被曝に相当する。そう考えれば20ミリシーベルトの影響は生活習慣に埋もれてしまう水準だ。

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