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【正論】石油価格の下落を恐れるなかれ 双日総合研究所 チーフエコノミスト・吉崎達彦

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【正論】
石油価格の下落を恐れるなかれ 双日総合研究所 チーフエコノミスト・吉崎達彦

日総合研究所 チーフエコノミスト 吉崎達彦氏 日総合研究所 チーフエコノミスト 吉崎達彦氏

 相場格言では「未辛抱、申酉騒ぐ」と言うらしい。なるほど申年になった途端に株式市場が騒がしい。それも「上へ下へ」の騒ぎならともかく、主に「下に下に」となっているから困ったものだ。

 《繰り返される「構造転換」》

 今年は年初から世界経済が波乱含みである。特に目立つのが石油価格の下落。2014年夏までは1バレル100ドル以上あったものが、15年には50ドル前後に低下し、今年に入ってからはなんと20ドル台をつけている。

 これでは産油国経済はたまったものではない。既に多くの国では、1バレル100ドル程度を前提とした財政構造になっている。それが3分の1以下になったのだから、オイルマネーが慌てて自国に引き揚げられている様子が目に浮かぶ。しばし世界の金融市場は調整を余儀なくされることだろう。

 しかるに石油価格が元に戻る機運は乏しい。供給側としては、(1)経済制裁の解除に伴い、イラン産原油が国際市場に出てくる(2)米国が40年ぶりに石油輸出を再開した(3)産油国の間では、サウジアラビアを筆頭に減産への動きが見られない-などの事情がある。

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