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【正論】夫婦別姓容認は家族の呼称廃止を意味する 最高裁は慎重な判断を… 八木秀次(麗澤大教授)

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【正論】
夫婦別姓容認は家族の呼称廃止を意味する 最高裁は慎重な判断を… 八木秀次(麗澤大教授)

 家族の呼称が廃止されることから夫婦の間に生まれた子供の姓(氏)をどうするのかという問題も生じる。夫と妻のどちらの姓を名乗るのか、どの時点で決めるのか、複数生まれた場合はどうするのか、さまざまな問題が生じてくる。そこに双方の祖父母が関わる。慎重な検討が必要となる。

 家族が同じ姓を名乗る、すなわち家族の呼称を持つことで家族としての精神的な一体感が生ずるという点も軽視してはならない。多くの人が自らは別姓を選ばない理由はここにある。別姓の容認は家族の呼称の廃止を意味し、家族の一体感をも損なうことになる。

 《合理性ある女性の再婚禁止期間》

 女性の再婚禁止期間は生まれた子供の父が誰かの判断を混乱させないための措置だ。民法は「妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する」(772条1項)、「婚姻の成立の日から二百日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する」(同2項)と規定する。

 重要なのは「推定」という文言で、国(法律)としてはあくまで夫の子と推定するにとどまり、真実に夫の子であるかどうかには関与しない。結婚している間に妻が宿した子供は夫の子であるだろうと推定し、夫に父親としての責任を負わせるのが法の趣旨だ。

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