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【産経抄】10月25日 萌芽の季節の七五三

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【産経抄】
10月25日 萌芽の季節の七五三

 神道では、神霊を祭る場所を「奥津城(おくつき)」と呼んだ。万葉集に「…奥津城は著(しる)く標(しめ)立て人の知るべく」とある。「標」とは禁忌を示す境界線で、しめ縄を指す。縄には3本、5本、7本とより合わせたワラを垂らすことから、七五三に縄と書いて「七五三(しめ)縄(なわ)」と読むのがおもしろい。

 ▼757年施行の養老律令には、3歳以下を乳児と定めた項がある(『歳時の文化事典』八坂書房)。子供の死亡率は江戸期になっても高く、「七つまでは神のうち」と言われた。成長は神頼みというご先祖の苦悩を思えば、3歳から2年刻みで祝ったのもうなずける。

 ▼ただし、風習が時代に応じて中身を変えるのは仕方ない。かつて七五三といえば参拝に祈祷(きとう)だったのが、今では記念撮影が優先事項になりつつあると、先日の小紙生活面が報じていた。わが子の晴れ着姿を写真に収めておしまい、というご家庭も中にはあるらしい。

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