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【正論】安倍談話は日本人の「必読文献」となるであろう 東京大学名誉教授・平川祐弘

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【正論】
安倍談話は日本人の「必読文献」となるであろう 東京大学名誉教授・平川祐弘

 安倍晋三首相の『戦後70年談話』は日本人の過半の賛成を得たが、反対もいる。「『戦後70年談話』は日本人がこれから先、何度も丁寧に読むに値する文献だ」と私が言ったら、「どの程度重要か」と問い返すから「明治以来の公的文献で『五箇条ノ御誓文』には及ばぬが『終戦ノ詔勅』と並べて読むがよい。これから日本の高校・大学の試験に必ず日英両文とも出題されるだろう」と答えた。 「『教育勅語』と比べてどうか」と尋ねるから「文体の質が違うが、これからの必読文献は『戦後70年談話』の方だ」と答えた。すると早速講義するよう、ある大学に招かれた。そこでこう話した。安倍談話は歴史への言及で始まる。

 ≪悪と化した明治以来の日本≫

 「…百年以上前の世界には、西洋諸国を中心とした国々の広大な植民地が、広がっていました。圧倒的な技術優位を背景に、植民地支配の波は、十九世紀、アジアにも押し寄せました。その危機感が、日本にとって、近代化の原動力となったことは、間違いありません。アジアで最初に立憲政治を打ち立て、独立を守り抜きました。日露戦争は、植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました」

 これからの若者にはこれが共通知識となるだろう。もっともロシア側の見方は異なる。レーニンは日露戦争に際し日本の正義を支持したが、スターリンはそれとは逆の歴史観を述べた。

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