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【オリンピズム】64年東京のいまを歩く(24)「オール・ジャパン」とは にわかファンの増幅こそが関心を高める

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【オリンピズム】
64年東京のいまを歩く(24)「オール・ジャパン」とは にわかファンの増幅こそが関心を高める

ラグビーW杯スコットランド戦のパブリックビューイングで試合前に声援を送る観客ら=23日午後、東京都府中市(福島範和撮影) ラグビーW杯スコットランド戦のパブリックビューイングで試合前に声援を送る観客ら=23日午後、東京都府中市(福島範和撮影)

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 にわかラグビー・ファンが増えている。大歓迎だ。

 コア・ファンへの偏りが、その競技を衰退させると考える。にわかの増幅こそが2019年ラグビー・ワールドカップ日本大会や20年オリンピック・パラリンピック、いやスポーツへの関心を高める。心底そう思う。

 ラグビー日本代表の人気急騰の要因は何か。むろん世界を相手にした善戦が大きい。未知の競技を目にした新鮮な驚きもあろう。私はFB五郎丸歩のツイッターに一つの答えをみる。彼は、仲間の「外国人選手にもスポットを」とつぶやき、こう言葉を継ぐ。

 「彼らは母国の代表より日本を選び日本のために戦っている最高の仲間だ」

 代表31人のうち10人(5人は日本国籍取得)が外国出身選手である。ニュージーランドとトンガに豪州、父母の母国に遡(さかのぼ)るとサモアやフィジーまで広がる。日本選択の訳はそれぞれだろうが、今は日本のために闘う。

 彼らを束ねるヘッドコーチのエディー・ジョーンズもまた、豪州出身の父と日系米国人2世の母を持つ。

 エディーは『JAPAN WAY』と呼ぶ独自の日本流ラグビーを編みだし、「世界一」の練習量を求め、植え付けた。すべては「日本のために」である。

 こうした行動ひとつがファンの心を動かすのだ。

 エディーの言動にデットマール・クラマーを思い浮かべる。さる9月17日、90歳の人生を閉じたドイツ人サッカーコーチは、『日本サッカーの父』と呼ばれた。1964年東京五輪の日本代表強化のために招かれ、世界と乖離(かいり)した日本サッカーに世界の技と知恵、そしてサッカーの心を伝授した。

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