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【正論】経済政策へ「リセット」のときだ 慶応大学教授・竹中平蔵

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【正論】
経済政策へ「リセット」のときだ 慶応大学教授・竹中平蔵

 アベノミクスは、着実な成果を挙げているが、その成果を見えにくくするようないくつかの要因が、内外で働いている。重要なのは、今の国会で安保関連法案の処理を確実に終え、経済政策への「リセット感」を示すことだ。

 そのための具体策として、短期には環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)対応型の建設的な補正予算を準備すること、そして中長期には国が所有する施設の運営権を民間に移すコンセッション方式を活用し、2027年にリニア新幹線を(名古屋までではなく)大阪まで開通させるナショナル・プロジェクトの実施を提言したい。

 ≪求められる政策的な工夫≫

 成果を見えにくくする要因として、まず中国経済の混乱が挙げられる。ドルベースでみた中国の国内総生産(GDP)は日本の2倍強、アメリカの6割に達する。また貿易額の面で中国は世界1位、輸入額で世界2位の地位を占める。金融面の影響もさることながら、実物経済の悪化を通じた日本および世界経済への影響は相当に大きいと考えておく必要がある。

 国内的にも二つの要因がアベノミクスの成果を見えにくくしている。一つは安全保障論議に、経済論議が埋没してみえることだ。6月末には今年度の骨太方針と成長戦略改訂版が決定されているが、メディアにおける取り上げ方は安保論議に影響されて極めて限定的だった。

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