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【オリンピズム】64年東京のいまを歩く(15)日本語は負の要因 言語の壁はいまも懸念材料

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【オリンピズム】
64年東京のいまを歩く(15)日本語は負の要因 言語の壁はいまも懸念材料

 四方を海に囲まれた日本は独自の言語が発達した。日本語は固有の文化を育む源である一方、海外での交渉下手、交際下手といわれる負の要因ともなっている。

 「1964年もそうだったが、2020年も言葉は懸念材料だと思う」

 国際オリンピック委員会(IOC)名誉委員の猪谷千春は「単に言葉を話せるとか、通訳が多数いればいいとかの問題ではない」と指摘する。米ダートマス大学に学び、長く世界的な保険大手AIUに勤務し、30年以上もIOCで活躍した経験から、日本と相手国・地域、双方の文化を理解できるだけの素養が必要だと話す。

 江戸時代の『蕃書和解御用』の流れを引く東京外国語大学を訪ねた。27言語を学ぶ語学研究の総本山である。語学ボランティア育成を課題に置く組織委員会が最も頼りとする大学だ。

国立競技場外で外国人夫妻の案内を務める東京外国語大学の学生通訳 (東京外国語大学文書館提供)

国立競技場外で外国人夫妻の案内を務める東京外国語大学の学生通訳 (東京外国語大学文書館提供)

 「64年では都内18大学から『学生通訳』を選抜、基本的に1大学が1競技を担当し競技運営を手伝った」

 東京外国語大学文書館研究員の倉方慶明は東京招致が決まった後、学長の立石博高の命で、当時の学生通訳を調査し始めた。

 「数としては英語系の国際基督教大学(2競技・34人)や上智大学(2競技・34人)、青山学院大学(1競技・31人)の方が多かったが、外語(2競技・29人)には多言語が期待された」

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