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【オリンピズム】64年東京のいまを歩く(9)長い五輪史上初 閉会式当日に生まれた新国家ザンビア

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【オリンピズム】
64年東京のいまを歩く(9)長い五輪史上初 閉会式当日に生まれた新国家ザンビア

 先週のコラムに、東洋紡の広報からやんわりと指摘をうけた。「エクスランは生産されなくなっているとありましたが、今もちゃんと作っております」

 恥ずかしながら不注意であった。エクスランは生地ではなく糸。広報グループの鈴木孝治によれば、さすがに「50年前と比べて生産量は落ちている」が「高級素材として公的機関の旗に使用されている」という。

 それもあって今週も国旗について書く。ザンビアという国をご存じだろうか。

東京オリンピックの開会式で入場行進する英領北ローデシア選手団=国立競技場、1964年10月10日

東京オリンピックの開会式で入場行進する英領北ローデシア選手団=国立競技場、1964年10月10日

 アフリカ南部の内陸国。南のジンバブエとの国境を流れ、国名の由来となったザンベジ川が落ちる「ビクトリアの滝」は世界3大瀑布(ばくふ)として知られる。

 アフリカでは平和な国の一つとされる。独立は1964年10月24日。まさに東京オリンピック閉会式当日であった。

 オリンピック初参加となった開会式は別の国名だった。英領北ローデシア。女性1人を含む選手団12人は、左肩に英国旗ユニオンジャックを頂き、右に国章が描かれた紺地の旗を掲げて行進せざるを得なかった。

 新国旗の披露は、あの各選手団が混然一体となった閉会式である。右上に国鳥フレッシュ・イーグル、右下には赤、黒、オレンジと3色の縦線が描かれた緑地の旗が誇らしげに揺れた。

 「閉会式当日、北ローデシアが英国から独立すると情報を得て、新国旗も怠りなく準備していた」。組織委員会国旗担当職員の吹浦(ふきうら)忠正は首都ルサカの現地時間24日午前0時(東京と時差-7時間)に合わせて、選手村へお祝いに駆けつけた。「競技の終わった解放感も手伝ってか、すでに盛り上がった宴の後だった」

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