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【外信コラム】ガンジスのほとりで 災害支援の本音

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【外信コラム】
ガンジスのほとりで 災害支援の本音

 大地震に見舞われたネパールで、面白い風刺漫画が短文投稿サイト「ツイッター」などネット上で出回っている。

 救援物資を届けるインド兵の胸のポケットからテレビカメラマンが飛び出し、兵士の映像を撮影、兵士がポーズをとる。インドのネパールへの支援は、宣伝のためでしかないと皮肉っているのだ。

 実際、ネパールでは、インドの支援を批判する声がよく聞かれる。インドは飛行機やヘリコプターを大量に派遣したが、「あれはインド人を救出するために来ただけだ。空港の駐機場を占領して、支援物資の輸送や救助隊の到着を遅らせている」(現地の学者)といった具合だ。

 一方、インドと支援を競い合う中国の評判も芳しくない。がれきの中から120時間ぶりに15歳の少年が救出されたカトマンズ市内のビル倒壊現場で、行方不明になっている家族の生還を待つある男性は「中国の救助隊なら以前、来たよ。ちょっとだけいて、活動の撮影をさせて移動していった」と顔を曇らせた。

 インドと中国という2つの巨大国家にはさまれたネパール。どちらの国に対しても国民は、支配されたくないとの思いが強いのだろう。日本も支援が宣伝活動と受け取られないよう、注意しなければならない。(岩田智雄)

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