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【風を読む】教育委員会…ふさわしい人を選べるか 論説副委員長・沢辺隆雄

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【風を読む】
教育委員会…ふさわしい人を選べるか 論説副委員長・沢辺隆雄

 何が変わるのか。分かりやすく説明しようとすればするほど、分かりにくくなることがある。この春から新制度がスタートした「教育委員会」もその一つ。

 新制度のポイントは、いじめ事件などをめぐり批判をあびた無責任で対応が遅れる体制を見直し、誰が責任者か明確化したことだ。これまでは教委事務局を束ねる常勤の教育長と、非常勤の教育委員長の二頭体制だったが、一本化して常勤の新「教育長」を責任者にした。新教育長の任免権は首長が持ち、首長と教委が教育方針を協議する会議を新設するなど、教委の政治的中立性に配慮しつつ首長の関与を強めた改革だ。

 新制度スタートでも「新しくなった」とあまり話題にならないのは、任期が残る教育委員長が併存する移行期間であることや、制度の分かりにくさに加え、新教育長に従来の教育長が横滑りするなど、外部から人材を招く思い切った人事があまりみられないからかもしれない。

 話題になる人を選べというわけではないが、教委改革が求められた背景には問題を隠し、身内をかばう閉鎖性をいかに変えられるかがあった。教委改革の成否は、旧態依然の教育長人事を見直し、いかに人材を得られるかにかかっていると思う。

 逆に最近は教育長などの人事をめぐる問題が話題になった。大阪府では教育長の「パワハラ問題」などをきっかけに教育長と教育委員長が相次いで辞任。静岡県では全国学力テストなどをめぐり知事と意見の相違があったとされる教育長が任期を残して辞任した。

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