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【正論】冷戦の勝利者は誰かを問いたい 東京基督教大学教授・西岡力

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【正論】
冷戦の勝利者は誰かを問いたい 東京基督教大学教授・西岡力

 戦後70年を迎えて安倍晋三首相が談話を出す準備をしている。自民党内や公明党首脳、野党からは談話の内容について多くの注文や意見が出ている。安倍首相はまず有識者の意見を聞くとして懇談会を組織した。これらの動きは極めて異例だ。

提起しておきたい別の視点

 これまで歴史問題について歴代の首相がいくつかの談話を出してきた。その嚆矢(こうし)は村山談話だ。これは戦後50年を迎えた歴史決議を国会で行おうとして、多くの批判を浴び、苦肉の策として出されたものだった。このとき与党である自民党との事前協議、野党の意見聴取、有識者懇談会などは一切なかった。それどころか、当時大臣として閣内にいた有力政治家によると、閣議決定の直前に談話文を見せられたという。戦後60年の小泉談話、日韓併合100年の菅談話でも、今回のような事前の注文付けはなかった。

 安倍首相が自身の歴史観と哲学に基づいて出す談話である。時の首相が何を言うのか、静かに待つのが礼儀ではないか。批判するなら、談話が出てからその内容に対してすべきだ。

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