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【主張】介護職の不足 外国人頼みには限界ある

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【主張】
介護職の不足 外国人頼みには限界ある

 介護職の人手不足を外国人で補おうとしても、限界がある。

 政府が外国人介護職の受け入れ態勢拡大に向けた検討を進めている。介護福祉士資格を取得した留学生が働き続けられるようにするだけでなく、外国人技能実習制度の対象に加える考えだ。

 だが、「安い労働力」に飛びついて大量に受け入れた場合、後になって外国人抜きには介護現場が回らなくなる危うさはないだろうか。外国人の流入で、日本人職員の賃金が低く据え置かれることにつながるのも困る。

 介護は人間の尊厳にかかわる仕事といえる。まず、日本人が誇りをもって働ける職種にするとの考えが抜け落ちてはなるまい。

 団塊世代が75歳以上となる平成37年には、今より約100万人多い職員が必要になるとの試算もある。外国人の活用を選択肢にするのは分かるが、とにかく「働き手」を手っ取り早く確保したい、という本音が透けて見える。

 介護福祉士取得者の就労について、留学生が日本の高等教育機関を卒業した場合に限定するというのは現実的な判断といえる。取得に向けた勉強に打ち込めるよう、留学生の支援を強化すべきだ。

 問題は実習制度による受け入れだ。途上国の人々に技能や知識を身につけてもらう制度の趣旨から逸脱していないか。

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