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【外信コラム】上海余話 ドラマと現実は別

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【外信コラム】
上海余話 ドラマと現実は別

 中国でテレビドラマといえば抗日戦争ものが定番だが、その中でも初めて「人間味ある日本人」を描いたという異色の番組が12月末、上海で始まった。

 主役に抜擢(ばってき)されたのは、中国で10年以上も憎まれ役の日本兵を演じてきた大阪出身のイケメン男優、矢野浩二さん。「これまで描かれてきた凶悪な日本兵とは正反対の複雑な内面をみせる日本人の役柄で、挑戦しがいがある」と目を輝かせた。

 日中戦争が舞台でありながら、戦争を憎む一方で中国共産党の「八路軍」を助ける役回りだ。残忍なシーンの連続で日本人への憎悪をかきたてる従来のドラマとは印象がかなり違う。

 「この役柄を通じて平和を愛する日本人像を中国の視聴者に伝えることができれば」と矢野さんは話す。

 日中の民族感情の溝を埋める日本人像を描くという今後の展開に期待したいが、その一方で、残念ながら政治の現実世界では対立が深まっている。

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