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【外信コラム】アンジーの「反日映画」を見た 「日本軍の残虐さ」は?

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【外信コラム】
アンジーの「反日映画」を見た 「日本軍の残虐さ」は?

 25日から公開される米女優、アンジェリーナ・ジョリー監督の映画「アンブロークン(原題)」をロサンゼルス郡トーランス市の先行上映会で見た。実在した元五輪選手の米軍人、ルイス・ザンペリーニ氏が旧日本軍の捕虜になり虐待を受けるが、終戦とともに生還するというストーリー。

 原作の小説には「捕虜たちは焼かれ、人体実験で殺され、人食いの風習で生きたまま食べられた」などと虚偽のストーリーが「真実」として記述されており、日本では反日映画だとして公開しないよう求める運動も起きているらしい。

 映画にはそうした行為を連想させるシーンはなかった。ただ、ザンペリーニ氏が捕虜になり、虐待やひどい仕打ちを受ける場面は約1時間続いた。多くの観客がため息をつき、隣席の白人女性は涙を流した。

 映画のテーマは「許し」だという。だが、ザンペリーニ氏がどう許していったのかがいまひとつ伝わってこなかった。長野五輪の聖火ランナーとして参加したこと以外に、彼の戦後の描写がほとんどなかったからだ。彼は今夏、97歳で他界した。「病室で大好きなすしをとり、両親の祖国イタリアの曲を聴いて逝った」と彼の息子は教えてくれた。映画が「日本軍の残虐さ」を言いはやす勢力に利用されないことを願うばかりだ。(中村将)

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