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9世紀に関東でM8地震 神奈川県内に証拠の地層 相模トラフ影響か

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9世紀に関東でM8地震 神奈川県内に証拠の地層 相模トラフ影響か

 関東で約400年おきに繰り返すとされるマグニチュード(M)8クラスの巨大地震「関東地震」が、平安時代の9世紀にも起きていた証拠となる地層を、神奈川県温泉地学研究所(小田原市)などのチームが同県内で確認した。平成23年から26年にかけて実施された津波調査事業の結果によるもので、同県鎌倉市と同県逗子市の海岸近くで地震による堆積物が発見されたという。

 関東大震災(1923年)などの関東地震は、太平洋から相模湾にかけてのプレート境界「相模トラフ」沿いで起きる。だが、平安時代など古い時代の記録は少なく、実態はよく分かっていなかった。

 ■地盤の隆起で 

 今回の調査結果により、温地研の萬年一剛主任研究員は「証拠が乏しかった発生時期を、確実に絞り込めた」としている。

 チームは、かつて海沿いの干潟だった低地で、深さ5メートルほど掘削して地層を調べた。鎌倉市や逗子市で、貝を多く含み、干潟の痕跡を含む地層を12カ所でみつけた。

 干潟は波で削られてなくなるため、通常は地層に痕跡が残りにくい。今回確認した干潟は、巨大地震で一帯の地盤が隆起したため、波で削られなくなり、そのまま残ったとみられる。

 地層の年代測定で干潟は「17世紀以降」「13世紀」「8~9世紀」の3種類と判明した。9世紀の878(元慶(がんぎょう)2)年には、現在の県内や東京都、埼玉県などで大地震があったと文献記録『日本三代実録』に記載があり、「圧死者は数え切れないほどだった」などと記されている。

 チームはこの元慶地震が関東地震だったとみている。

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