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「秘匿特権」欧米と足並み、企業リスク軽減 課徴金は「裁量型」に

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「秘匿特権」欧米と足並み、企業リスク軽減 課徴金は「裁量型」に

 談合などの疑いで調査を受けた企業が弁護士とのやり取りを秘密にする「秘匿特権」が、実質的に認められる方向となった。独占禁止法改正に弾みがつく上、欧米のルールに合わせることで企業リスクも軽減されそうだ。

 通常、企業が談合やカルテルなどの違反が疑われる行為を内部調査などで把握した場合、法務担当者は独占禁止法違反に該当するかなど法的問題点を専門の弁護士と相談し、対応を協議する。

 秘匿特権の導入を求める声が高まった背景には、こうした弁護士との事前のやり取りが公取委や海外の当局に押収され、証拠化される懸念があった。独禁法に詳しい平尾覚弁護士は「秘匿特権が認められていない日本では、企業と弁護士の率直なコミュニケーションが阻害される恐れがある。欧米に比べ極めて不公正な状況だ」と指摘する。

 問題となるのは、国際カルテルなどのケース。例えば、米国の民事訴訟などで弁護士とのやり取りを証拠として強制的に提出させられ、巨額賠償を命じられるリスクが生じる。平尾弁護士は「秘匿特権があれば、企業と弁護士の間で率直な情報のやり取りが促進され、得られた情報に基づいて弁護士が企業に公取委への自主申告を促すなど、適切な方向に企業を導くことも可能になる」と利点を挙げる。

 これに対し、公取委は秘匿特権を悪用した証拠隠滅を懸念しているが、独禁法改正の議論の妨げになっているとして、実質的に容認する方向に傾いた。

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