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【翻弄された諫早干拓】諫早開門「無効」 紛争長期化見通し 敗訴の漁業者側上告へ

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【翻弄された諫早干拓】
諫早開門「無効」 紛争長期化見通し 敗訴の漁業者側上告へ

諫早湾干拓事業をめぐる主な司法判断 諫早湾干拓事業をめぐる主な司法判断

 国営諫早湾干拓事業で潮受け堤防が閉め切られてから20年超。「開門」や「開門差し止め」を求めて各地で訴訟が起こされ、漁業者と営農者の対立を生む中、30日の福岡高裁判決は、開門を命じた確定判決の効力を事実上、無効とする判断を示した。「開門せずに和解」の方針を示してきた国にとっては追い風となる判断だが、逆転敗訴した漁業者側は上告する方針で、紛争の長期化は避けられない見通しだ。

 諫早湾干拓事業は農地確保と低地の高潮対策を目的に、総事業費約2530億円が投じられた。平成9年に全長約7キロの潮受け堤防で湾を閉め切る様子は「ギロチン」とも呼ばれた。

 やがて、漁業環境の悪化などから訴訟に発展。20年6月には、漁業者らが排水門の常時開門などを求めた訴訟で佐賀地裁が開門を命じた。22年12月の福岡高裁判決も「判決確定から3年以内」の猶予をつけた上で5年間の開門を認めた。当時の菅直人首相は上告断念を表明し、最高裁の判断を仰ぐことなく福岡高裁判決が確定した。

 これに対し、干拓地の営農者らは「福岡高裁判決に従って開門されれば農地に被害が出る」として、開門差し止めを求める仮処分を申し立てた。長崎地裁が25年11月に請求を認めたため、国は「開門命令」と「開門禁止」という相反する法的義務を負うことになった。

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