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【主張】神鋼の品質不正 全社挙げ法令順守を図れ

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【主張】
神鋼の品質不正 全社挙げ法令順守を図れ

 そうした生産現場による不正を経営がチェックする仕組みもなかった。副社長まで務めた元役員も不正を認識し、現役の執行役員も改善などを指示していなかったという。同社が過去に何度も引き起こした法令違反への反省もみられない。取締役会の統治不全はあまりに深刻である。

 神鋼では社外取締役の数を増やして企業統治を強化し、非主流部門とされる機械分野出身の山口貢副社長を社長に起用する。報告書に「生産現場からは声を出しても上には届かない」と諦めに似た声もあった縦割りを排し、風通しの良い風土づくりが欠かせない。

 日本の製造業では昨年から不正が相次いで発覚した。日産自動車やSUBARUで検査の不正がみつかり、川崎重工業は新幹線の安全に直結する台車を不適切に製造していた。経団連会長の出身母体の東レでも品質不正があった。

 産業界全体でものづくりへの信頼低下を招いている現実を改めて厳しく受け止める必要がある。その認識を欠いたままで国際競争力など高まるはずがなかろう。

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