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【東日本大震災7年】新たな「分断」防ぐ、21000人避難の福島県いわき市 自治体連携も課題

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【東日本大震災7年】
新たな「分断」防ぐ、21000人避難の福島県いわき市 自治体連携も課題

コットンを手にする吉田恵美子さん。東日本大震災までは小学校の体験授業に使われていた水田で、今はコットンが作られている=福島県いわき市(大塚昌吾撮影) コットンを手にする吉田恵美子さん。東日本大震災までは小学校の体験授業に使われていた水田で、今はコットンが作られている=福島県いわき市(大塚昌吾撮影)

避難者と市民つなぐ

 一方で、コットン栽培を通じ、避難者といわき市民をつなぐ活動を続けるNPO法人「ザ・ピープル」理事長の吉田恵美子さん(60)は「長引く避難に伴う将来不安もあり、堅実な生活をしている人は多い。ただ、普通に暮らしていても、新たな『分断』が生まれている」と指摘する。

 吉田さんは東日本大震災前から、いわき市小名浜で集めた古着のリサイクルによる支援事業をしてきたが、震災後は災害ボランティアセンターの開設を経て、落書き事件と同じ24年12月に、「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」をスタートさせた。

 震災前までは小学校のコメ作りの授業に使われていた畑で、仮設住宅に暮らす避難者が、「『気兼ねなく大声で笑える』と生き生きと話した様子が印象的だった」と吉田さんは言う。

 津波被害を受けた小名浜地区に、道を挟んで原発避難者が入る県の復興公営住宅と、津波被災者のためのいわき市の災害復興住宅が向かい合う地区がある。集会所も別々で、県の復興公営住宅は避難元の町によって棟まで分かれている。

 「分断」を象徴するような場所だが、コットンプロジェクトは2つの集会所で夏祭りや収穫祭を開き、入居者の交流をしている。

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