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全国犯罪被害者の会、6月解散へ 高齢化や環境整備を理由に

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全国犯罪被害者の会、6月解散へ 高齢化や環境整備を理由に

第15回全国犯罪被害者の会大会を終え、取材に応じる岡村勲顧問(右)と松村恒夫代表幹事=11日、東京都千代田区(滝口亜希撮影) 第15回全国犯罪被害者の会大会を終え、取材に応じる岡村勲顧問(右)と松村恒夫代表幹事=11日、東京都千代田区(滝口亜希撮影)

 犯罪被害者や遺族の権利確立を訴えてきた全国犯罪被害者の会(あすの会)が解散することが11日、分かった。東京都内で同日開かれた大会で、存続期間を6月3日までとする規約改正案が承認された。被害者や遺族が刑事裁判に参加し、被告人質問などをすることができる被害者参加制度の実現などに尽力してきたが、会員が高齢化し、被害者遺族をめぐる環境が一定程度、整備されたことなどが理由。約18年の活動に幕を閉じることになった。

 設立メンバーの一人で顧問の岡村勲弁護士(88)は「被害者のことばかり考えていた18年だった。活動を支援してくださった全国の方々に感謝している」と話した。

 岡村弁護士の妻、真苗さん=当時(63)=は平成9年10月、東京都内の自宅で面識のない男に殺害された。男は、岡村弁護士が紛争処理を担当していた山一証券を通じた株取引で損失を出しており、逆恨みの末の犯行だった。当時、遺族は公判記録を閲覧することもできず、法廷への遺影の持ち込みも認められていなかった。極刑を望んだが、無期懲役が確定。岡村弁護士は12年1月、他の被害者遺族とともに、会を設立した。

 犯罪被害者等基本法の成立、被害者参加制度の導入、公訴時効の撤廃など、被害者を取り巻く環境は変化してきた。岡村弁護士は「被害者への補償制度など課題は残る。これからの人たちに活動を受け継いでいってほしい」としている。

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