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【東日本大震災7年】原発事故は終わっていない 福島第1、なお大きなリスク

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【東日本大震災7年】
原発事故は終わっていない 福島第1、なお大きなリスク

福島県浪江町の請戸地区から見る東京電力福島第1原発の排気筒。排気筒の倒壊を含め、溶融核燃料や汚染水などの残存リスクは高いという =10日午後、福島県浪江町(松本健吾撮影) 福島県浪江町の請戸地区から見る東京電力福島第1原発の排気筒。排気筒の倒壊を含め、溶融核燃料や汚染水などの残存リスクは高いという =10日午後、福島県浪江町(松本健吾撮影)

 処理水

 1~3号機のデブリには今もそれぞれ毎時約3トンの水が冷却のためにかけられ、建屋に流入する地下水と合わせて大量の汚染水が生じている。1日約520トンあった発生量は、凍土遮水壁の完成と井戸のくみ上げ効果などで今冬は1日約140トンにまで減少したが、浄化装置で取り除けないトリチウムを含んだ処理水が増え続け、構内タンクの大半を占めている。

 処理水の最終的な処理については関係者の意見が四分五裂している。規制委は海洋放出を唱え、福島県漁連の野崎哲会長は本紙の取材に「陸上保管こそがリスクが少ない」と主張、風評被害の懸念から海洋放出には反対している。

 資源エネルギー庁では25年から専門家らが検討し、海洋放出を含む5つの処理方法を候補として議論を続けているが、「簡単に結論が出る状況ではない」(事務局)。

 増田氏は「国の指導をいただきながら処理方法を決める」としており、打開策は見えていない。

 排気筒

 その他のリスクでは、今秋をめどに開始される3号機の使用済み燃料取り出しを安全に行えるかが課題。がれき撤去が本格化した1号機では、26年に3号機で生じたダスト飛散の再発防止が求められる。1、2号機近くにある高さ約120メートルの排気筒では倒壊リスクが指摘され、30年度中に上部から切断作業の開始を目指している。

 また、事故直後に使用した仏アレバ社の汚染水浄化装置によって生じた汚泥が集中廃棄物処理施設の地下に597立方メートルあり、大きな津波に襲われた場合に海洋汚染につながるため、抜き取り策を検討している。

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