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【東日本大震災7年 教訓は生かされたのか】(5)「永遠の廃炉ビジネス」で潤う町 「脱原発」福島が東電に頼る皮肉

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【東日本大震災7年 教訓は生かされたのか】
(5)「永遠の廃炉ビジネス」で潤う町 「脱原発」福島が東電に頼る皮肉

東京電力福島第1・第2原発立地4町の町内総生産額の推移 東京電力福島第1・第2原発立地4町の町内総生産額の推移

 ダイコン。小松菜。カボチャも。地元産の野菜が店頭に並ぶ。

 福島県南相馬市の農産物直売所「いととんぼ」は買い物客でにぎわう。

 放射線測定器で全品検査し、基準をクリアした品に限定して販売する。

 東京電力福島第1原発事故で休業し事故4年半後の平成27年9月に再開した。

 再開には福島相双復興推進機構の助成を受けた。

 機構は原発事故で休業に追い込まれた事業主の事業再開を資金援助する。これまで240の個人、企業を再起に結び付けた。助成の財源は基金で270億円の国費が投じられている。

 〈原子力に依存しない安全・安心で持続的に発展可能な社会づくり〉

 福島県は原発事故を受けた復興計画で、従来の原発依存体質と決別する「脱原発」を打ち出した。県議会と県内全市町村議会も福島第1原発のほか、福島第2原発を含めた全10基の廃炉を決議している。

 機構の主な出資者には、東京電力、経団連、経済同友会、日本商工会議所など原発推進側の顔触れが並ぶ。役員(14人)の中で常勤は専務理事と常務理事の2人。専務理事は経済産業省からの出向で常務理事は東電の社員だ。職員は常勤213人でうち東電社員が半数を超す121人を占める。「半官半東電」といっていい。

 原発事故からの復興を東電に頼る。

 福島県の地域経済は全県を挙げて原発からの脱却を宣言した決意と裏腹の状況になっている。

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