産経ニュース

【きょうの人】裁判員制度「伝統と言ってもらえるようにしたい」 最高裁長官に就任した大谷直人さん(65)

ニュース 社会

記事詳細

更新

【きょうの人】
裁判員制度「伝統と言ってもらえるようにしたい」 最高裁長官に就任した大谷直人さん(65)

 「憲法の番人」である最高裁の第19代長官として、司法行政のかじ取りを任された。「刑事裁判全体の中心」と位置づける裁判員制度は5月に丸9年を迎え、民事裁判でも手続きのIT化に向けた検討が始まる。「身近な存在として国民から信頼される裁判所を実現するため、全力を傾けたい」と決意を語った。

 刑事裁判官としてキャリアを積み、最高裁刑事局長や事務総長などを歴任。最高裁調査官時代には、刑法の相当因果関係の議論に一石を投じる見解を発表し、刑法や刑事訴訟法の解説書の編集にも携わるなど理論派としても知られる。

 ある裁判官は「的確なコントロールで変化球を投げるタイプ」という前任の寺田逸郎氏に対し、「大谷さんはストレートの豪速球を投げるタイプ」と評する。一方、隔てなく議論を交わし、部下の話にも耳を傾ける親しみやすい人柄には裁判所内での信頼も厚い。

 判事生活の中でも、導入に携わった裁判員制度への思い入れは特に強い。

 静岡地裁所長だった平成23年3月11日、地裁沼津支部で行われた選任手続きに「職員」の腕章をつけて立ち会っていると、東日本大震災が発生。約3カ月後に延期された初公判に、選任された裁判員らが誰一人欠けることなく参加したことに触れ、「国民の皆さんの志の高さが、制度を安定的に続けてくることができた最大の要因」と振り返る。

続きを読む

「ニュース」のランキング