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【検察不全~東京地検特捜部70年】(1)「小沢は絶対権力者だからやるな」民主党政権を意識、手のひら返し

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【検察不全~東京地検特捜部70年】
(1)「小沢は絶対権力者だからやるな」民主党政権を意識、手のひら返し

検察審査会の「起訴相当」議決後、会見する民主党の小沢一郎幹事長=平成22年4月27日、東京・永田町の民主党本部(寺河内美奈撮影) 検察審査会の「起訴相当」議決後、会見する民主党の小沢一郎幹事長=平成22年4月27日、東京・永田町の民主党本部(寺河内美奈撮影)

 「小沢をやるなんて、お前ら何を考えてんだ!」

 平成21年の暮れ。東京・霞が関の検察庁舎19階にある最高検幹部の部屋に怒号が響き渡った。相手は東京地検特捜部の捜査方針を報告に来た部下だった。

 特捜部は、その年の9月に政権交代を果たした民主党の幹事長、小沢一郎(75)を政治資金規正法違反容疑で立件すべく捜査を進めていた。

 特捜部の見立ては、小沢の資金管理団体「陸山会」が購入した土地の原資4億円にゼネコンマネーが含まれ、これを隠すために政治資金収支報告書に嘘の記載をしたというものだった。小沢は特捜部が隠蔽(いんぺい)工作と疑った銀行融資4億円の契約書に自ら署名していた。小沢の関与は濃厚とみた。

 先の最高検幹部も特捜部が秋頃に報告した際には「秘書を含めて小沢もやれ」と積極的だった。ところが捜査がヤマ場を迎えると、耳を疑うような理由で反対したという。

 「絶対権力者だから、やるな。やると、検事総長が民間から来ることになる」

 当時、検察は厳しい環境にあった。同年3月、特捜部は民主党代表だった小沢の秘書を政治資金規正法違反罪で起訴。衆院選を控えた時期の強制捜査は「狙い撃ち」と批判された。さらに「小沢捜査」を“検察の暴走”とみる民主党が政権を取り、検察の人事や予算に手を突っ込んでくるとの懸念も指摘されていた。

 × × ×

 その頃、検察トップの検事総長、樋渡利秋(72)が翌年に退官し、ナンバー2の東京高検検事長、大林宏(70)が就任するとの観測が強まっていた。

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