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国を相手取った訴訟相次ぐ… 「国際裁判にノウハウ生かす」 法務省・舘内訟務局長インタビュー

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国を相手取った訴訟相次ぐ… 「国際裁判にノウハウ生かす」 法務省・舘内訟務局長インタビュー

インタビューに応じる法務省訟務局の舘内比佐志局長=東京都千代田区(福島範和撮影) インタビューに応じる法務省訟務局の舘内比佐志局長=東京都千代田区(福島範和撮影)

 国を相手取った訴訟が相次ぐ中、国の代理人を務める法務省訟務局が存在感を発揮している。国内外の紛争での作戦を練る姿は「軍師」とも称される。国際裁判では日本の経験の乏しさも指摘されてきたが、7月に局長に就任した舘内比佐志氏(56)が取材に応じ、「これまで国内で培ったノウハウは国際裁判でも生かせる」と語った。

 --日本に調査捕鯨の中止を命じた2014年の国際司法裁判所(ICJ)の判決をきっかけに、国際紛争への対応が強化された

 「ICJ判決を分析すると、基本的な判断枠組みは国内の裁判所と共通している。枠組みに沿った主張・立証をするという点では、国内法曹が十分鍛えられた分野を応用できるはず。裁判に向けた作戦を立てる上で、国内の学者や弁護士らとも連携し、各省庁の担当者と、代理人を務める海外の弁護士らとの橋渡し役を務めたい」

 --今後、日本が国際裁判で勝てる余地はあるのか

 「もちろんある。そのためには、あらかじめ裁判になった場合を想定して政策を進めていくことが重要。その意味で、国内での予防司法の考え方と同じだ」

 --国内では国が当事者となる訴訟が増加している

 「安心安全の面で国がきちんと規制権限を行使してほしい、という国民の期待の高まりでもあると思う」

 --訟務局では「勝つべき事件には勝ち、負けるべき事件には負けるべきところで正しく負ける」といわれているそうだが

 「訟務局は、一つ一つの事件で、行政庁の主張をただ代弁するだけではない。必要な調査・証拠収集を徹底するとともに、法的観点から適切な意見を述べるなどして、行政庁との間で必要な議論・検討を行い、国として正しい主張・立証方針を固めた上で、適切に訴訟を進めていかなければならない」

 --平成27年4月に訟務局が復活してからの成果は

 「訴訟対応と予防司法を2本柱と位置付けて、取り組んできた。予防司法支援制度にはこれまでに約680件の相談が寄せられ、手応えを感じている。各省庁に『まずは訟務局に聞いてみよう』と思ってもらえるような、信頼される相談先になっていきたい」(滝口亜希)

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