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【日航機墜落32年】97家族359人「命の大切さ知って」

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【日航機墜落32年】
97家族359人「命の大切さ知って」

慰霊碑の前でシャボン玉を吹き、冥福を祈る子供たち=12日午前、上野村(福島範和撮影) 慰霊碑の前でシャボン玉を吹き、冥福を祈る子供たち=12日午前、上野村(福島範和撮影)

 「三十三回忌ということで区切りになった。「『健やかに、穏やかに』と伝えた」と話した。

 海外出張の帰りに父の谷間寛さん=同(43)=を亡くした兵庫県芦屋市の公認会計士、高さん(48)は、今年1月に73歳で亡くなった母の庸子さんの思いも背負い、参加した。「(母は)事故後、私たち子供3人を一生懸命育ててくれた。その感謝と父に報告するために登りました」と流れる汗をぬぐいながら語った。

 奈良県御所市の田仲威幸さん(62)は、事故で妹の仁美さん=同(28)=夫婦ら3人を亡くした。車を12時間走らせ、現地を訪れた。「妹はかわいい子供と夫に囲まれ幸せの絶頂だった。32年はあっという間。体力の続く限り、ここに来たい」と話し、花と砂糖菓子を手向けた。

 前日の雨で足下がぬかるむ山道を、過去3番目に多い97家族359人が懸命に歩を進め、悼んだ。遺族は高齢化するものの、子や孫世代の登山者が多く訪れた。

 御巣鷹には他の事故や災害遺族も慰霊に臨んだ。

 宮城県石巻市の大工、紫桃●(=隆の生の上に一)洋さん(53)は6年前の東日本大震災で小学5年だった次女を亡くし、翌年から欠かさず、慰霊登山を行っている。「事故であれ災害であれ、尊い命をなくすことに違いはない。私たちにできることは子孫に伝え、残していくこと」と語り継ぐ意義を強調した。

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