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【東大の論文不正】防止策「性悪説」に転換 対策すり抜け再発、倫理欠如を想定へ

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【東大の論文不正】
防止策「性悪説」に転換 対策すり抜け再発、倫理欠如を想定へ

 科学研究の論文不正が後を絶たない。東京大の分子細胞生物学研究所で起きた不正は、STAP細胞問題で揺らいだ科学への信頼を再び脅かした。大学は防止策をすり抜ける形で不正が再発したことを重く受け止め、「性悪説」への転換で対策の抜本的な見直しを迫られている。

 大学は1日、同研究所の渡辺嘉典教授らが英科学誌ネイチャーなどに発表した平成20~27年の論文5本について、捏造と改竄を認定。実験結果を示す画像のコントラスト(明暗)を過度に調整するなどの改竄があったとした。

 「データを美しく見せようとしたのだろう。先生は画像の扱いに関する知識がなく、昔は通用したことをそのままやっていたのではないか」。渡辺氏の研究室に在籍していた研究者は、こう推測する。

 画像の加工は都合のよい結論を恣意的に導くのを防ぐため、国際的なルールがある。加工の許容範囲はデジタル技術の進歩とともに変化しており、渡辺氏の認識は時代遅れになっていたとの見方だ。

 「多くの研究費をもらえる研究室で、人の入れ替えがあまりなかった。外部から画像の正しい扱いを知る人が来れば知識も得られたのでは」と、研究室の閉鎖性も一因に挙げた。

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