産経ニュース

【北朝鮮拉致】「命尽きる前に会いたい」 市川修一さん、増元るみ子さん拉致から39年

ニュース 社会

記事詳細

更新

【北朝鮮拉致】
「命尽きる前に会いたい」 市川修一さん、増元るみ子さん拉致から39年

増元るみ子さんが拉致された吹上浜で沖合の無人島を指さし「工作船の隠し場所だった」と語る弟の照明さん=鹿児島県日置市 (中村昌史撮影) 増元るみ子さんが拉致された吹上浜で沖合の無人島を指さし「工作船の隠し場所だった」と語る弟の照明さん=鹿児島県日置市 (中村昌史撮影)

 鹿児島県で昭和53年、市川修一さん(62)=拉致当時(23)=と増元るみ子さん(63)=同(24)=が北朝鮮に拉致されて12日で39年となった。拉致問題が長期化する中、再会を果たせず親たちは次々と世を去った。「命尽きる前に奪還する」。きょうだいたちは痛切な思いで世論の後押しを訴える。

 「39年も帰国できず、拉致された正確な現場さえ解明できないとは…」。増元さんの弟、照明さん(61)は拉致現場の日置市の吹上浜を訪れると海原を見つめ嘆息した。「北朝鮮で子供をもうけた」「工作員に日本語を教えていた」。断片情報はあるが、2人の拉致の詳細な経緯や、暮らしぶりはほとんど不明だ。

 53年、全国で2人を含めた若い男女が次々に姿を消した。55年に産経新聞が「3アベック失踪」と拉致の疑いを報じたが、北朝鮮が平成14年に認めるまで真相は闇の中だった。同年、3アベックのうち2組の夫妻が帰国したが、北朝鮮は市川さんと増元さんを死亡と説明。内容に嘘が発覚しても主張を変えない。

 増元さんの父、正一さんは14年に死去。母、信子さんも89歳の高齢だ。「生きているうちに抱かせてあげたい」

 照明さんの願いに反して北朝鮮は核・ミサイル開発を加速させている。

 市川さんの父、平(たいら)さん=当時(99)=も26年、母のトミさん=同(91)=は20年に他界した。兄、健一さん(72)は「拉致は日本が自ら解決する問題。国や政治家に本気度がなければ道はひらけない」と語った。

「ニュース」のランキング