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「一瞬一瞬、大切に生きて」 教員男性、命の尊さ生徒へ 母失った社長は悲しみ抑え、家族支える 新潟県中越沖地震10年

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「一瞬一瞬、大切に生きて」 教員男性、命の尊さ生徒へ 母失った社長は悲しみ抑え、家族支える 新潟県中越沖地震10年

地震発生から1週間後の平成17年7月23日、猪俣孝さんが亡くなった現場に花を手向け手を合わせる長男の宏さん(手前)ら家族=新潟県柏崎市(飯田英男撮影) 地震発生から1週間後の平成17年7月23日、猪俣孝さんが亡くなった現場に花を手向け手を合わせる長男の宏さん(手前)ら家族=新潟県柏崎市(飯田英男撮影)

 「一瞬懸命」。一瞬一瞬を大切に生きてほしい。7月16日を迎える時期には毎年、学校の授業で生徒にこう伝えている。「教員という立場で経験を伝え、地震の記憶の風化を止める一助になればいい」

 命日の16日には、県立柏崎高に勤めていた孝さんの教え子たち約20人が集まり「しのぶ会」が開かれる。参加して、父の思い出話に花を咲かせたいという。

 ■「思い変わらない」

 「セミの鳴き声が一斉にやんで静かになった直後、強烈な揺れがきた」

 午前10時13分の地震発生の際、柏崎市内の自宅にいた春夫さんは、揺れが収まってからすぐに母の元さんを捜した。元さんは、落ちてきた引き戸で頭を打って床に倒れていた。声をかけると「大丈夫だよ」と返事があり、特に変わった様子はなかったという。

 だが、午後1時過ぎになって容体が急変。救急車を要請したものの、地震で寸断した道路も多く、自宅に到着するまで40~50分かかった。元さんはその日の夜に息を引き取った。

 「引きずってもしようがない」。悲しみを抑え、懸命に家族を支え続けてきた10年。16日に同市で行われる追悼式では「孫も4人生まれた。元気にやっているよと母に伝えたい」。

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